お仕事をされていると、職場で部署移動などがありますよね。
そんな時、どんな送別品がふさわしいか話し合うこともあるでしょう。
その中で、「餞別」という言葉が出てくる機会もあると思います。
この言葉に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、餞別が持つ意味やその由来について、もう少し詳しくお話ししてみたいと思います。
餞別の意味と日本の文化に根ざした習慣
日本には、新しい旅立ちを迎える人に感謝や祝福を示すために「餞別」という素敵な習慣があります。
これは、退職や転勤、旅行、引っ越し、留学など、新たなスタートを切る方々に対して行う贈り物で、金銭を贈ることが一般的ですが、状況に応じて特別な品物を選ぶこともあります。
餞別と「はなむけ」の微妙な違い
また、似た習慣に「はなむけ」という言葉があります。
これは、旅立つ方の安全な旅を願って馬の鼻を目的地の方向に向けて見送る、という古い風習から来ています。
「鼻向け」から転じて「はなむけ(餞)」と呼ばれるようになりました。
熨斗袋に書く際は、「おはなむけ」や「御餞」と表記するのが一般的です。
贈り物には通常、蝶結びの水引を使用しますが、結婚による退職など特定の場合には結び切りを選ぶことが適切です。
地域によっては阿波結びを好む風習もありますので、水引の使い分けについては地元の文化や慣習を尊重し、不明な点があれば地域の人に相談するのがおすすめです。
餞別以外に使われる贈り物の表現について
「餞別」と同様に、贈り物の際に使われる他の表現もあります。
例えば、「餞」という字を「はなむけ」と読むことがあり、この言葉も贈り物に関連してよく用いられます。
贈る品物によって次のような名称が使われることがあります。
- 手向け
- 送別品
- 記念品
これらの品物に添える熨斗には、「御餞別」や「御贐」と記すのが適しています。
職場での昇進や退職の場合には、「御祝」や「御礼」を用いることが一般的です。
どの言葉を使用するかは、その時の状況や、職場の同僚、贈り物を選ぶ際の店員と相談しながら決めると良いでしょう。
目上の方への贈り物のマナー
目上の方への餞別を贈る際には、適切なマナーが求められます。
一般に、個人的に目上の方に御餞別を送るのは失礼とされています。
そのため、熨斗には「おはなむけ」や「御祝」「御礼」といった適切な言葉を使用することが推奨されます。
水引の下部には贈る側の個人名、または複数人で贈る場合はグループ名を記載します。
また、送別品を贈ることが適切でない場合もあります。
特に職場の上司が部署移動や転職をする場合には、どのような対応が適切かを慎重に考える必要があります。
まとめ
送別の際に適切な品を選ぶことは、日本の文化において重要なマナーの一つです。
今回は特に「餞別」や「はなむけ」についてみていきました。
特に、「餞別」という習慣は、退職や転勤など、新しい道を歩む人々に対する感謝や祝福の気持ちを形にしたもので、一般的には金銭を贈ることが多いですが、時と場合によっては特別な品物を選ぶこともあります。
また、似た概念として「はなむけ」があります。
これは、旅立つ人の安全を願い、馬の鼻を目的地方向に向けて見送るという古い風習から来ています。
送別の品には「手向け」「送別品」「記念品」といったさまざまな名称があり、熨斗には「御餞別」や「御贐」と記すのが一般的です。
目上の方への贈り物には特に注意が必要で、不適切な方法で贈ると失礼にあたる場合があります。
適切な言葉選びや水引の使い分けが重要であり、地域の文化や慣習を尊重することも大事です。
マナーを守ることで、相手に敬意を示し、良好な人間関係を築くための助けとなります。